研修講師というお仕事をさせていただいて,3年ほど経ちます。
今回深沢真太郎先生にお声がけいただき,先生のリアルな講座をオブザーブさせていただきました。
タイトルは「史上最高にわかりやすい説明術」。
研修講師という目線で,
・他の方のリアルな研修に参加したことがないこと
・終日での研修実施を分解したかったこと
・参加者の雰囲気や機微を感じたかったこと
から,この貴重な機会をたっぷり味わいました。
「あなたの説明は,優しいですか」
こんな問いかけから始まった研修からは,3つの優しさを感じました。
進め方が優しい
まず,参加者の時間に対する「つもり」に,常に細かに応えられていました。私も研修を行う際に,時間については意識して参加者に想定をお伝えすることを意識していますが,私の想定以上の頻度で確認をされていました。
次に,皆さんのコンディションや関心事について,皆さんの反応状況や時間なども踏まえ,ワークや休憩時間を組み込まれていました。例えば1時間のうちワークや対話で30分前後を使いその後休憩10分というサイクルで進行する,昼食後のスタート時はゲーム的なワークを取り入れるなど,参加者の集中力を切らさないような進行でした。
参加者に優しい
様々な立場や価値観を持っている人が参加している研修において,随所随所でそれぞれの立場を尊重された声掛けなされていました。グループ対話においては,そういった場に苦手意識を持つ方も気後れしないような声掛けがあったり,個人ワーク中には手が止まっている参加者の方に確認の声掛けがあったり。60人という大人数での研修でしたが, 全員が自分のペースや価値観を尊重されていて,誰一人取り残されていないという空気が会場に漂っていました。
また研修では,講師は正解や即効性のある答えを求められる印象がありますが,深沢先生の言葉からは,1つの考え方としての共有と最終的に取り入れるかどうかはご自身の判断というスタンスが伝わってきました。この考え方は私の志向と同じであり,具体的にどのような言葉を選んで発信するのかというお手本にさせていただけました。
関係者に優しい
ここでは,2つの関係者に目を向けたいと思います。
1つ目は,参加者の皆さんを送り出してくださった会社の方に対して。
参加者の方は,貴重なお仕事の時間を使って研修に参加されているわけです。研修の中のワークでのアウトプットは,そのままお仕事の現場で使えるものでした。研修に参加されながらも直接的にお仕事は捗っているわけです。もちろん,研修に参加されたことで参加者の方は行動が変わられるので,それだけでも十分会社にとってもプラスの効果があるのですが,さらにもう少し上乗せされています。
2つ目は,研修を主催されている事務局の方に対して。
深沢先生の今回の講座は,類似の研修がないこと,先生の過去講座の内容がわかりやすく皆さんの期待値が高いことから,キャンセル待ちが発生するぐらい人気とのこと。研修参加者が集まるかどうかは,事務局の方にとっては非常に重要なポイントです。その点,深沢先生の研修は事務局のみなさんにとっても優しいなと。私もそのような研修講師でありたいです。
「優しい説明」についての説明は,もちろん優しかった。
「有言実行」とは,まさにこういうことですね。
私の↑の説明は優しいかしら…。