ブログ

恋とはまるで…

突然,何を言い出すんだ…とお思いかもしれません。
恋愛観の話をしたいわけではありません(笑)

ここ1~2週間の間に,立て続けに「具体と抽象(構造化)」の話を聴く機会がありました。
これって,「例え話」の作り方に繋がります。
話の上手い人の特徴の1つとして,「例え話」がうまい人というのはよく聞かれます。
…そういえば,フットボールアワーの後藤さんが「例えツッコミ」をしているのを見て,どういう思考のプロセスをしているのか気になっていたことを思い出しました。
これってとても数学的な思考だよなぁと感じたことから,少し整理してみました。

例え話の作り方

例え話を作るときって,同じ構造のモノを探すという作業をします。
例えば,「恋って,◯◯みたいだよね」の◯◯を探すとき…
まずは,恋ってどんなものか分解してみます。

分解例1)
恋をしてるときって,とってもキラキラしてて,強烈な感情の揺さぶりがある。けど,持続時間は時として短く,ぱーっと盛り上がって,ぱーっと引いていくかも。
>キーワード:キラキラ,感情の揺さぶり,短命
分解例2)
恋をしてるときって,相思相愛を目指して,自分に足りないものを補ったり,相手が必要なものを与えたりしている。でも…相思相愛になった時をピークに,熱はだんだん冷めていくかも。
>キーワード:完成に向けて組み合わせていく,実は完成時が感情のピーク。
分解例3)
恋って,ある日突然落ちちゃうものだよね。恋すると,パーっと熱が上がっちゃって,何もできなくなっちゃう。
>キーワード:偶発的,熱が出る

これが,抽象化の作業です。

そして,同じようなモノがないか探してみます。

分解例1)キラキラしていて,感情が揺さぶられるが,刹那的なもの=打上花火
分解例2)試行錯誤しながら組み上げていく,完成時に感情MAX=ジグソーパズル
分解例3)偶発的で熱が出る=インフルエンザ

これが,具体化の作業です。

ちょっと数学の世界の話をします。
※数学いやだ~という人,※※まで読み飛ばしても大丈夫です^^※
例えば,数学って…
(x+2)(x+3)を展開せよという例題を学習した後,練習問題で(x+4)(x+5)を解きます。
みなさん,すべての問題の答えを覚えているわけではないですよね。
(x+2)(x+3)や(x+4)(x+5)を,(x+a)(x+b)という同じ構造のものととらえて,
(x+a)(x+b)=x2+(a+b)x+ab…xの項の係数はたしたもの,定数項はかけたもの
という公式(抽象化されたもの)を用いて,同じような型の計算をしていくわけです。
つまり,数学の授業では,問題の型を教えて,具体の問題に取り組みながら習得する,というトレーニングをしているのです。
実は,数学の授業をしているとき,この型の説明が案外難しい。nとかmとかaとかbとか,数字の部分を文字に置き換えちゃうから余計に混乱するようです。
※※以上数学のお話でした。※※

今日から使える例え話のコツ

とはいえ,話すときにはそんなにノンビリ,構造化をして,具体を考えて…という訳にはいかないことが多いのが現実です。私が例え話を思いつく時に,どんな考え方をしているのかを紹介します。

1)得意の例えネタセットを持っておく

私はよくお料理に例えます。 こちらの記事も料理での例え話。
お料理を「材料」「道具」「作り方」の要素に分解すれば,例えば,ビジネスに引き寄せると,材料は知識や情報に,道具はスキルや行動に,作り方は仕組みに,勉強に引き寄せると,材料は知識・理解(知っている)に,道具は技能・表現方法(使える)に,作り方は思考(できる)に重ねられます。
ついでにネタバレをすると…よく人に質問されて答えるエピソードは,例え話とセットで仕込んでいます。

2)似て非なる言葉と比較する

例えば,「恋」と「愛」。同じように人をいとおしく思う感情ですが,差分は何だろう?と考えると,時間軸の違い,というようなものが見えてきます。となると,「恋」という言葉には,時間に関する要素が含まれていると考えます。

終わりに

ここまで例え話のコツ的なお話を進めてきましたが,そもそも例え話をする時の目的って何でしょうか?
それは,伝える相手により理解をしてもらうためです。

具体話Aでは,理解がイマイチ。       A=?
具体話Aと具体話Bは構造が同じ。      A=B
具体話Bなら,理解ができる。        B=!
つまり具体話Aって,こういうこと!と理解。 A=B=!

大切なのは,相手に合わせて具体話Bを選ぶ必要があるということです。

なんでもかんでも,野球に例える方がたまにいらっしゃいますが,残念ながら私は野球に詳しくないので,いまいちピンときませんでした。これまでそういった時は笑顔で聞き流すことが多かったですが,これを機会に
「それって,どういった点が同じなんですかね~?」
と構造を聞いてみちゃおうかな。

余談:ちなみに,分解例1はChatGPTさん作です。出てきたときに,「ほほぉ!」と唸らされました

PAGE TOP