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使える数学~実験期の学び①~

先のブログでは,手当たり次第学んだことを記載しました。

その後,現在に至るまでの実験期では,自分の次のステージで生かせそうな学びを中心に投資をしました。その中の1つで,自分にとって大きな出会いとなった学びが「ビジネス数学」です。

⑧ビジネス数学インストラクター養成講座

私のアイデンティティの1つに「数学」があります。

高校の数学の先生になることを夢見て大学進学をした私は,どこかでその夢をあきらめきれていませんでした。そんな私は,退職後に週1回通信制高校で勤務して,数学のレポートで手こずっている生徒たちのサポートをしています。

クラスのスタート時に,「数学が嫌いな人」と尋ねたところほぼ全員が挙手。
√の計算どころか,正負の計算もおぼつかない子が多く,完全にアウェーな環境です。
生徒たちに向かって,sin,cos,tanと語ったところで,ただただ,カタカナが宙を舞っている…そんな授業が続いていました。

自分のサラリーマン人生を振り返っても,ビジネスシーンにおいてsin,cos,tanを使うことは皆無で,
では,今何のために生徒たちにsin,cos,tanを教えているのか,日々そんなことを考えながら,生徒たちの前に立っていました。

ココでの気付きは2つ。

①私が生徒たちに伝えたいのは数字や数学的な考え方を取り込むと日々の生活が便利になる・豊かになる…そんな数学。

②苦手意識を持っている数学をちょっとでも学んでみようかなと思ってもらえるように私なりに加工して伝える。

生徒たちは「数学」を不味いと思っている。そして,食べなくてもどうにかなると思っている。
「数学」を美味しいと思った経験のある私だからこそ,どう料理すると美味しいのか,どうやったらちょっとでも食べてみたいと思うのか,腕の見せ所はそこかもしれません。
…離乳食で,子どもにニンジンやホウレンソウを吐き出されたときに,どうやったら食べてくれるのか。そんな試行錯誤に似ています。

そんな時に出会ったのが「ビジネス数学」という概念です。
学んだ数学を,どう日常生活やビジネスシーンで活用できるか,そこに軸足を置いた学問です。
私が生徒に伝えたいのは,まさにそこ。
具体的にどんなケースが数学的なものに該当するのか,それをどのように伝えると,相手の「できる」につながるのかを,学びました。

それからは,日々の生活の中で,「あ,これ数学的かも」と思うものを見つけては,生徒たちに伝えています。もしかしたら,受験には直結しないかもしれない。でも,こんな面白いのも数学なのね,と少しでも魅力が伝われば,と意識しています。

ちなみに最近のブームは,「検ロジ」と呼ばれるパズルです。
これを解くだけではなく,なぜ解けたのかというプロセスを発表してもらうことに取り組んでいます。
論理的に説明する,というトレーニングの時間です。
発表の中で…「適当に入れたら~」とか「何となく上手くいった」は許していません( `ー´)ノ
すかさず「このケースも考えられると思うんだけど~」とツッコミます。
最初は自信なさげに説明していた生徒たちも,最近では他の生徒が説明に迷った時には「そこからだと,こうじゃない?」とサポートしてくれるまでになりました。

ここでの経験が,これから社会に出た時に役立ってくれることを願っています。

(参考)高校でこんなこと教えたよ~というのを生徒向けに発信した記事https://www.hchs.ed.jp/campus/okayama/okayama02/098322.php

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