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『なぜ理系に女性が少ないのか』

こんにちは,Canokotoのナカシマカノコです。
ブログをお読みいただき,ありがとうございます。

さてさて,タイトルを読んでどう思われたでしょうか?
こちらは,本日私が読んだ本のタイトルです。

『なぜ理系に女性が少ないのか』(横山広美・幻冬舎新書)

私自身が理系(数学)に進んだ女子であり,
ビジネス数学の師匠である深沢真太郎先生のおススメということで,
Kindleでポチっとして読んでみました。

…深沢真太郎先生の本書に関する記事はコチラ

読んでいて,考えたことを何点か。

・親のジェンダーステレオタイプが影響を及ぼす。

わが子は数学分野で成功しないだろうと認識する母親の子どもは,数学に対する「自己概念」や価値観が下がり,不安が増大する,と報告されます。またその事実が,数学の成績や専攻選択への意識にネガティブな意識を及ぼすことが確認されています(Eccles and Jacob,1986)。
この論文では,生徒の数学に対する態度の男女差は,親のジェンダーステレオタイプが重要なファクターになっていると結論づけられていて,…

なぜ理系に女性が少ないのか/第3章 男女差は生まれながらか環境要因か より

我が家は,母方の祖父が高校の数学の教員であり,母も公文の指導員をしていました。
そのおかげもあって「女の子が,理系を勉強しても…」というようなバイアスなく,
(逆に祖父&母のスパルタな数学教育を受けながらw)育ててもらいました。
中学校頃でしょうか,”どうやら私は数学が得意らしい”と認識しました。
私がその後,迷うことなく数学の道に進めたのは,
そういった環境の影響が大きかったと考えられます。

・女子生徒の理系嫌いは装われたもの?

数学や物理ができるのは『女の子っぽくない』『男の子っぽい』と思う思春期の女子生徒が,自分は数学・物理は『苦手』で『好きではない』とあえて装っている可能性がある

なぜ理系に女性が少ないのか/終章 残された謎と課題 より

高校に入って,文理選択や大学選択を考える頃には
理系に進むと女子が少ないという情報も入ってきます。
その時,私は自分が女子×理系(しかも数学)で
レアキャラになれることに少し優越感を持っていたもの確かです。
また,現在でも自己紹介をするときに,「リケジョ」とか「数学」のタグを使っているのも,
それにより希少性が出ると考えているからです。
振り返ると,これもまたジェンダーバイアスと言えるのではないかと…。

まだまだ,ストレオタイプやバイアスというのは簡単になくなりそうではないですが,
自分ができることとしては,理系とか数学をタグにもつ女性として,
そのタグがあると,いろいろ役に立ちそうだなとか,なんか楽しそうだなとか,
キラッキラまではいかなくても,ちょっとキラリな魅力を伝えていけたらな,
と考えながら,本を閉じました。

おまけ:本の著者の横山広美さんは1975年生まれ(たぶん同級生)。
同じような時代を共に生きてきたんだな…と,勝手に同志の気分です。

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