ブログ

山陽新聞連載Vol.1「知る」が道を開く

山陽新聞のコラム「一日一題」にて木曜日の連載を担当することになりました。今週から5月末までの2ヵ月間執筆します。今日は全7回のうち第1回目の記事をご紹介いたします。

===

「知る」が道を開く

この春、私は50歳を迎えました。これまでの人生を振り返る中で、改めて感じていることがあります。

私は子どもの頃、算数が好きでした。母が学習塾を運営し、祖父は高校の数学教師。小さい頃からみっちりと計算のトレーニングを重ねられる環境もあり、算数に苦手意識を持つことがありませんでした。

中学生のとき、友達に数学を教えたことがありました。問題の解き方を説明した後、「分かった!」と笑顔で言われたあの瞬間を、今でも鮮明に覚えています。自分の得意なことが、誰かの役に立つ。その純粋なうれしさが、私にとっての原点となりました。

数学が得意なまま大学進学のタイミングを迎え、理学部数学科に進みました。当時の私は、それが自然な選択だと思っていました。得意なことを伸ばしていく。それが一番いい道だと、疑うこともありませんでした。

それまで私は、「できること」や「知っていること」の中で、進む道を選んできました。でも、今振り返ると、本当はもっといろいろな道があったのかもしれません。

人は、自分が知っている道の中から進む道を選んでいます。自分の知らない道は選ぶことができません。今、私は人に教える仕事をしています。それは、学びを通して「知らないことで選べなかったという状況を少しでも減らしたい」との思いからです。ただし、最後にどの道を選ぶかは、本人にしか決められません。 あなたの前には、どんな道が見えていますか。まだ気づいていない道が、あるかもしれません。

2026.4.2

===

来週は第2回をご紹介いたします。

PAGE TOP